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高速道路SA・PA利便性へ/物流関連利用施設の現状と課題を提起

2023年02月03日/物流施設

「高速道路SA・PAにおける利便性向上に関する検討会」は2月3日、検討会において「中間とりまとめ」をとりまとめたと発表した。

それによると、物流関連の概要では、高速道路のSA・PAでの新たな需要への対応として、まず、「カーボンニュートラルへの対応」を挙げている。関係省庁、自動車メーカー、充電(充填)事業者、高速道路会社等の連携が大切だとしている。具体的には、EV充電器は、設置スペースの確保や充電待ちの削減への対応。水素ステーションは、設置スペースの確保や運営事業者の確保。高速道路近傍のEV充電器を利用しやすくする方策を検討(ガソリン車減少に伴うガソリンスタンド網を維持する方策を検討)としている。

将来の社会的要請への対応では、高速道路におけるトラック輸送の効率化を挙げている。そのために、物流事業者のニーズに沿った立地や整備スキーム等のあり方の整理。物流拠点や中継拠点と大型車の駐車マス拡充を併せた拠点の整備。民間事業者との協業、適用条件を整理し、高速道路外の活用を検討するとしている。

課題解決に向けた解決策として、駐車容量・駐車効率の向上、大型車長時間駐車への対応を挙げている。1.駐車マスの拡充では「小型車駐車マスと大型車駐車マスの兼用化」、「V字配列(後進入庫、前進出庫)等のレイアウト変更」、「SA・PAの園地部等や本線遊休地(バスストップ・本線料金所)の活用」、「SA・PAの隣接地の活用(隣接地の土地取得が可能な場合)」、「駐車場の立体構造化の取り組み」、「沿道の土地取得が可能な場合、新たなSA・PAを設置」、「高速道路区域外で活用可能な土地(遊休地等)がある場合、路外SA・PAを設置」としている。

物流効率化の支援、労働環境改善への取組みでは、「高速道路区域内での中継輸送支援やダブル連結トラック用駐車マスの整備」、「シャワーブースや24時間営業店舗等の整備」。

車種・駐車時間を限定した駐車マス等の整備では、「大型車駐車マスの一部を短時間限定として整備」、「休息を目的とした大型車専用のSA・PAの整備」、「複数縦列式(コラム式)の採用を含めた駐車容量の最適化の検討」となっている。

そして、高速道路におけるトラック輸送の効率化では、「物流事業者のニーズに沿った立地や整備スキーム等のあり方の整理」、「物流拠点や中継拠点と大型車の駐車マス拡充を併せた拠点の整備」、「民間事業者との協業、適用条件を整理し、高速道路外の活用を検討」としている。

そのほかには、自動運転の支援やMaaSへの対応等も含まれている。

なお、「高速道路SA・PAにおける利便性向上に関する検討会」は、日本高速道路保有・債務返済機構、東日本高速道路、中日本高速道路、西日本高速道路および本州四国連絡高速道路が、社会資本整備審議会 道路分科会 国土幹線道路部会 中間答申(2021年8月4日)を踏まえて、立ち上げたもの。

サービスエリア(SA)・パーキングエリア(PA)の混雑解消等、現在明らかになっている社会的な要請や、適切な進化・改良の方向性について検討を行ってきた。

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