日本通運は4月12日、鉄道利用運送事業の「コンテナ貨物運賃料金」と「混載荷物運賃料金」を同月1日付で改定したと発表した。
「コンテナ貨物運賃料金」と「混載荷物運賃料金」ともに、開始または終了する時間帯を午前中として指定する作業に対する「午前指定割増(1割増)」と、開始または終了する時刻を指定する作業に対する「時刻指定割増(2割増)」を新設。あわせて、「午前指定割増」と「時刻指定割増」の新設に伴い、該当する適用方を追記する。
また、「混載荷物運賃料金」については、鉄道部分に該当する部分の基準料率を6%増額する。
日本通運による鉄道貨物輸送の運賃・料金は、2017年に標準鉄道利用運送約款の改正に伴い、「待機時間料」「燃油サーチャージ」を新設したほか、附帯料金に積込料や取卸料を明記するなど「運賃料金の適用方」を改定。2019年には、「発送料と到着料」を改定するとともに、新たに「休日割増」と「夜間・早朝割増」を設定し、ドライバー不足の顕在化など物流業界を取り巻く経営環境の変化に対応してきた。
昨今、2024年問題への対応や2050年カーボンニュートラルの実現に向けて、鉄道貨物輸送のさらなる需要増加が見込まれていることを受けて、鉄道貨物輸送をより安定的に供給していくためには、トラックで実施している貨物駅~顧客間の輸配送をより効率的に運用していくことが必要となることから、貨物駅に到着する貨物の時間波動を平準化し、限られた資源を効率的に活用・運用するため、時刻指定貨物に対する割増料金を新設した。
また、4月1日から日本貨物鉄道(JR貨物)が基本運賃を6%改定していることから、日本通運の運賃料金のうち、鉄道運賃を含む運賃となっている「混載荷物運賃料金」について、同率の改定を実施した。
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