日本GLPは6月7日、神奈川県川崎市で国内最大級の冷凍・冷蔵マルチテナント型物流施設「GLP 川崎II」の開発を行うことを明らかにした。
<GLP 川崎IIの外観イメージ>
地上5階建てで、延床面積約20万5000m2、収容能力は約17.6万トン。常温、冷凍、冷蔵の3温度帯に対応。総貸床面積の約66%が冷凍・冷蔵区画だが、常温区画も設置することで、あらゆる温度帯のニーズに合わせる。2025年3月着工、2027年8月末の竣工を予定している。
<周辺図>
<広域図>
建設予定地は冷凍・冷蔵物流施設が集積する川崎エリアで、主要高速道路や最寄り駅、幹線道路へのアクセスに優れた立地。首都高速神奈川1号横羽線「浜川崎IC」から約1.5km、「大師IC」から約4.6kmの距離に位置し、関東全域をカバーする。直線距離で羽田空港から約6.9km、川崎コンテナターミナルから約4.0kmと、海上・空輸を利用した輸配送拠点としても活用できる。
またJR鶴見線「昭和駅」からは徒歩約1分。川崎市営バス「昭和駅前」、川崎鶴見臨港バス「扇橋」からも徒歩約4分と通勤の利便性が高く、雇用確保にも有利となる。
冷凍・冷蔵物流施設を巡っては、需要が増加する一方で賃貸できる物件数が少なく、日本GLPは開発に力を入れている。
「GLP 川崎II」の特長は、常温、冷凍、冷蔵の3温度帯に対応でき、さまざまな業態・業種に対応する最大35テナント入居可能なマルチテナント型施設であること。最小区画は約2600m2から賃貸する。
各階にアクセス可能なダブルランプウェイを備え、庫内には中央車路を設置することで効率的な物流オペレーションを実現。45台分のトラック待機場を整備し、トラックドライバーの負担軽減につなげるほか、従業員用の駐車場は乗用車566台、駐輪場140台分を備え、通勤の利便性も確保する計画だ。
運用面での柔軟性、設備投資面、環境面にも特長がある。柔軟性については契約期間を常温同等に設定し、一部施設では温度帯も可変とし、小規模区画も用意する。設備投資ついては初期投資や設備管理費のほか、冷凍・冷蔵設備の原状回復工事費において入居企業の投資負担はない。さらに自然冷媒、LED使用、太陽光発電など環境面にも配慮している。
このほか施設内には従業員専用のラウンジやレストラン、無人売店などの設置を予定し、快適な就労環境を整備する計画だ。
2013年から2023 年にかけて、冷凍食品消費量の市場は年平均成長率2.5%に達し、同期間の市場全体の成長は27.6%増加するなど堅調に推移している。
日本GLPは、冷凍・冷蔵賃貸型物流施設マーケットにおけるパイオニアとして、業界最先端の冷凍・冷蔵機能を備えた物流施設の開発に力を入れており、2016年から冷凍・冷蔵の専門チームを立ち上げ、これまでに30棟の冷凍・冷蔵物流施設を手掛けている。
冷凍・冷蔵物流施設においても同社のフラッグシップである「ALFALINK」で実現した次世代物流施設のエッセンスを取り込み、入居企業同士が共創して新たなコールドチェーンを生み出すプラットフォームとして機能させることを目指す。
■施設概要
施設名:GLP 川崎II
所在地:神奈川県川崎市川崎区扇町
敷地面積:約8万2000m2
延床面積:約20万5000m2
収容能力:約17万6255t(C&F級約2万8275t、F級約14万7980t)
構造:地上5階建て、免震・PC造
着工:2025年3月(予定)
竣工:2027年8月末(予定)
認証取得:CASBEE認証、ZEB認証(予定)
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