東芝は10月17日、吸着パッドを持つロボットハンドのピッキング計算AIを開発したと発表した。
開発されたAIは、複数の吸着パッドを持つロボットハンドが、正確かつ高速に対象物をつかむ位置や、つかみ方を計算するというもの。
同条件の既存研究と比較して、計算時間が10分の1以下の0.47秒、成功率は6.2%向上し80.1%を実現した。これにより、世界最高の平均計算速度と平均成功率を達成したという。
また、実機のピッキングロボットに適用し作業を行い、94.5%の確率で乱雑に置かれた形状や外観の異なる物品のピッキングに成功。実用化レベルであることも確認できた。
これにより、封筒や書類などの平面の物品以外にも、各種サイズの箱や円筒容器、高さや奥行・凹凸のある物品といった、形状や外観の異なる物品をロボットハンドで高速かつ正確に自動ピッキング可能になる。
また、学習にあたっては技術者によるプログラミングが不要であり、導入後に対象物の種類が増えても追加学習が容易なため、ロボット全体のコスト低減につながるという。
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