商船三井グループの100%子会社で脱炭素技術への投資を目的とするMOL Switch LLCは9月2日、フュージョン(核融合)関連企業である米国Commonwealth Fusion Systems LLC(CFS社)に日本企業12社で構成するコンソーシアム各社と連携する形で出資したと発表した。
CFS社は、磁場閉じ込め方式(トカマク型)によるフュージョンエネルギー発電炉の設計・開発を進める、業界のリーディングカンパニー。同社は、世界初となる商業用フュージョンエネルギー発電炉「ARC(アーク)」を米国バージニア州に建設する計画を発表しており、2030年代前半の運転開始を目指している。
日本コンソーシアムは、CFS社が米国で推進する商用化プロジェクトから、政策・規制、ARCの開発・建設・運転・保守に係る技術的・商業的な知見を獲得する。さらに、各社が有するノウハウや専門性を持ち寄り、日本におけるフュージョンエネルギー発電の早期商用化・産業化を目指す。
日本コンソーシアムとCFS社の連携は、日米両国によるフュージョンエネルギー発電の開発と商業化を加速するための共同パートナーシップに沿うものであり、両国における商業化の早期実現に向けた強い意志と機運の高まりを体現しているとしている。
なお、商船三井グループは経営計画「BLUE ACTION 2035」において社会インフラ企業を目指し、非海運分野の強化および、積極的な投資を計画している。さらに「商船三井グループ 環境ビジョン2.2」において、2050年までにグループ全体でのネットゼロ・エミッション達成を目標に定めている。
■出資先概要
企業名:Commonwealth Fusion Systems LLC
所在地:米国マサチューセッツ州
設立年:2018年
パナソニックコネクト/ Blue Yonderが倉庫内返品管理のOptoro社を買収