日本航空(JAL)は9月30日、同社初の医薬専用定温庫「JAL MEDI PORT」を成田空港 貨物ターミナル地区に新設したと発表した。
「JAL MEDI PORT」の面積は国内空港内の医薬専用定温庫で最大の840m2で、医薬品の適正な流通基準であるGDP(Good Distribution Practice)基準に準拠した温度・衛生管理と高いセキュリティ機能を有している。
温度管理機能については、2~8度と15~25度で温度設定された冷蔵室、定温室を有するほか、庫内の温度変化を抑えるため、搬出入時の空気流出入を緩衝する前室、防熱扉、高速シートシャッター、エアカーテンを完備。
庫内環境は温度監視システムによって常時モニタリングされており、充電式定温コンテナを複数台同時に再充電することも可能となっている。
衛生管理の面では、定期的な清掃と防虫・防鼠対策を実施するほか、定温庫内専用器材として電動フォークリフトと輸送用のパレットを配備し、排気ガスによる粉塵や外部からの病害類の持ち込みを予防する。
セキュリティ対策としては、前室、定温室、冷蔵室の各室に全方位を網羅する監視カメラを設置し、夜間も消灯することなく24時間継続的に監視を行うほか、立入証による出入管理を実施。また、BCP対策として、庫内の空調機器が万が一故障した際に備えて、バックアップを完備している。
JALは、従来の医薬品専用輸送サービス「JAL SOLUTIONS PHARMA」に加えて、「JAL MEDI PORT」を利用したGDP基準を満たす安全品質を提供する新サービス「JAL SOLUTIONS PHARMA PLUS」の提供を10月1日に開始する予定。また、「JAL MEDI PORT」では他の航空会社などが輸送する医薬品の受託拡大にも取り組み、高単価貨物の取り込みを図るとともに、新市場を開拓し、医薬品取扱量の拡大を目指す。
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