日本貨物鉄道(JR貨物)が12月11日に公表した11月分の輸送動向によると、輸送実績はコンテナが170万3000トン(前年同月比4.8%増)、車扱が70万5000トン(11.0%増)で、合計240万9000トン(6.5%増)だった。
<11月のコンテナ輸送量>
輸送実績 | |||
コンテナ | 車扱 | 合計 | |
実績(千トン) | 1703 | 705 | 2409 |
前年比(%) | 4.8 | 11.0 | 6.5 |
11月は国内景気が引き続き緩やかな回復基調にある中、函館線列車脱線事故や東海道・山陽線を中心とした大雨等の輸送障害の影響が見られたものの、全体として鉄道の輸送需要は堅調に推移し、輸送実績は前年を上回った。
コンテナは、紙・パルプが、ペーパレス化の進展に伴う紙の需要減が続く中、一部顧客において鉄道シフトの動きが続いたことや定期修繕期間中においても安定した出貨があったことにより前年を上回った。
また、化学薬品及び化学工業品は、一部顧客・品目における需要回復や年末に向けた出貨増傾向が続いたほか、食料工業品は、飲料需要の落着きが見られたものの、需要が底堅く推移したことや一部顧客における鉄道シフトもあり、清涼飲料水を中心に増送となった。
車扱は、セメントが、前月に続き顧客工場における定期修繕の時期ずれにより前年を上回ったほか、石油が、気温低下によりガソリンや灯油を中心に好調な荷動きとなった。