商船三井は2月28日、キプロスに本社を置くSMT Shipping社と、直接還元鉄輸送の共同検討に関する覚書を締結した。
鉄鋼業界では気候変動に対応するため、CO2排出削減に向けた取り組みを強化している。なかでも、石炭を還元剤として使用する高炉に比べCO2排出を削減できる天然ガスや水素を用いた直接還元鉄への関心が高まっているという。
直接還元鉄とは、鉄鉱石を天然ガスや水素等で直接還元した鉄鋼原料で、主に電炉や高炉で使用されている。直接還元鉄の海上輸送には、過熱を防ぐための専門的な手法とノウハウが必要となるが、SMT Shippingは直接還元鉄輸送の世界的リーダーとして豊富な実績と技術、知見を有している。両社は適切な安全対策を講じながら、増加する直接還元鉄の輸送需要に対応し、鉄鋼業界の低炭素化に貢献していく。