フェデックス/ロボティクス技術×物流ビジネスで新たな価値

2020年07月06日 

フェデックス エクスプレスは7月6日、同社北太平洋・南太平洋地区担当の氏家正道上級副社長による「ロボティクス技術×物流ビジネスが人と社会にもたらす新たな価値」を発表した。

<Roxo>
Roxo

一部抜粋すると、物流業界が近年抱える人手不足の問題でも、ロボティクス技術の活用が解決方法となるとしている。例えば、ロボットが単純作業を代替することで、人間はより高度な知識や経験を求められる仕事に従事できるようになる。それらの仕事の中には、ロボティクス技術を開発し、活用するために管理するという、高い専門性が求められる新しい仕事も含まれるようになる。

こうした変化は物流業界の労働環境の改善や、従業員の仕事に対する満足度の向上に貢献し、経営資源の最適化によるサービス品質や顧客体験の向上をも可能にする。e-commerceの拡大などで、物流サービスが人々により密接に関わる現代では、これらの変化は、人々の生活と社会により大きな影響力を持つ。

フェデックスは創業以来イノベーションを重要視し、最新技術を積極的に取り入れてきた。米国のフェデックスではすでに、輸送施設やオフィスにおいて複数のロボットを活用している。2018年から、大型で仕分けシステムのベルトコンベアに乗せられない荷物は、自律走行の運搬台車で移動させている。この台車は施設のレイアウトを理解しており、内蔵されたセンサーによって複雑な通路を安全かつ効率的に移動することができるロボットだ。

また一方で、小型の物品を運んで従業員をサポートしている例もある。携帯電話の修理サービス事業を行う米国のフェデックス・オフィスでは、Samと名付けられたロボットが、顧客と接する受付の従業員と別の部屋で待機する修理担当者を繋ぐ役割を果たしている。受付で顧客の携帯電話を預かったSamはオフィス内を自動で移動し、エレベーターも自動でコントロールして乗り込み、ビルの別の階にある修理担当部署まで届けている。修理が終われば、Sam はまた同じように携帯電話を運んで受付まで戻ってくることで、従業員の業務効率化に貢献している。

物流業界共通の課題の一つに、多様化する顧客の要望により業務が複雑になる傾向があるラストマイル配送が挙げられる。フェデックスではこのラストマイル配送の一部である、店舗から近隣住宅等へのオンデマンド輸送の効率化に、自動配送ロボットを導入して解決を目指し取り組みを始めている。米国では2019年初頭より、フェデックスの自動配送ロボットRoxoを活用して実証実験を行っている。ピザハットや Target、Walmart のような米国内の主要な小売業と連 携し、Roxo を使って比較的小さな荷物(ピザのような食品や医薬品等)を当日中に自動配送する。

Roxo は、セグウェイを開発したDEKA社の、階段も登ることができる電動車椅子iBOTの技術を応用したもので、屋外では歩道を移動して配送する。坂道や歩道に障害物があってもスムーズに移動できる Roxoは、様々な場所での利用が期待できるが、それには各国や地域特有のオンデ マンド配送への要望に合うオペレーションができるよう、Roxoの機能を調整する必要があるま。日本でもそのための実証実験に向けて調整中で、まずは屋内や研究施設の敷地内等での走行実験を行うことを想定している。

ロボティクス技術を開発するのも、それをサービスに組み込んで活用するのも、そのサービスを受けるのも人であり、我々はロボットが人や社会に受け入れられることが何より重要だと考えている。自動配送ロボットは全く新しい技術とツール。人によっては、日常生活でロボットに触れることへの不安や安全性への懸念を抱く方もいるだろう。

我々はロボティクス技術の発展の段階からその存在と働きを多くの人に知ってもらうことで、親しみを持ってもらうよう努力しなければならない。そして、ロボティクス技術が広く受け入れられるためには、様々な企業による多岐にわたるロボット活用の提案があるべきで、その目的は事業の効率化のみならず、ロボットによるサービスを受ける人の生活の質を向上させ、さらには社会全体を豊かにすることであるべきだと、我々は考えている、としている。

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