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「歩かない物流センター」実現
エレコムの物流センター戦略

2022年07月12日/物流最前線

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パソコン周辺機器で有名なエレコムが東西で物流拠点を構え、省人化、自動化の流れを加速している。東の相模原に続いて、この2月には、西の拠点として兵庫県川辺郡猪名川町「プロロジスパーク猪名川2」5階にて約2.6万m2の延床面積を持つ巨大な「兵庫物流センター」を本格稼働した。開設にあたり重視したのは、BCPの観点だ。地震や水害等の大規模災害に備えることが第一義で、次いでEC物流需要増に対応するため。同社の町 一浩 取締役物流部部長は「立地を最優先。そして、省人化のために、歩かない物流センターを目指した」と話すように、自動化、機械化等で従業員が歩く距離を大幅に減少させたシステム開発を行った。同社のその取り組みを町取締役に伺った。
取材:7月1日 於:兵庫物流センター(プロロジスパーク猪名川2)

<「プロロジスパーク猪名川2」(右側)の5階部分が兵庫物流センター>
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<兵庫物流センターの様子>
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<エレコム 町 一浩 取締役物流部部長>
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物流もエッセンシャルワーカー

――  この2年間は新型コロナにより、様々な困難があったと思いますが、御社ではいかがでしたか。

  世間一般では急速にテレワークが進み、出勤の抑制とかがニュースで数多く報じられていました。しかし、物流現場では人が出ないとどうしようもないという現実に突き当たりましたね。そのため、この2年間は、出勤してもらった場合の衛生管理には特に気を遣いました。なるべく庫内でのクラスターを起こさないように、手洗いに始まり、消毒、仕切り板の設置、昼食休憩時のソーシャルディスタンス等を徹底した取り組みを行いました。

――  この兵庫物流センターの前の大阪物流センター、相模原物流センター含めて、新型コロナの発生数は。

  おかげさまで数名規模にとどまりました。当初は、重症化すると言われていたので、我々も従業員の命を守ることを最優先にしていました。しかし、決して物流を止めることはありませんでした。

――  物流が止まることはさらなる社会的な混乱を生みますからね。

  ニュース報道の中では、医者や看護師がエッセンシャルワーカーとされていましたが、物流に携わる我々もエッセンシャルワーカーの一つだと、従業員には伝えてきました。まだ、新型コロナ禍は続いていますが、これまでその思いを強く持って、乗り切ってきたつもりです。

――  新型コロナ禍の中で、大阪物流センターからこの兵庫物流センターに移転稼働を果たしたわけですが。

  移転を始めたのが今年の2月ですから、約5か月たちます。4月以降からは作業も機械も安定した状況になっています。今は、基本的に十分な水準に達しています。

――  現在、この兵庫物流センターでは何人の従業員で運営されていますか。

  稼働当初は100名規模でしたが、現在は50~60名ですね。ゆくゆくは40名体制にしていくつもりです。

<倉庫内に人の姿はまばらだ>
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BCP観点で優れた立地の猪名川

――  この兵庫物流センターに大阪物流センターを移転された理由とは。

  一番大きな理由がBCPの観点から、地震リスクと水害リスクの低いところを探していました。その意味では、地盤の強固な猪名川は最適でした。移転先の猪名川町は震度6以上の地震が起きる確率が1.2%と小さく、強固な地盤で形成されておりBCP上優れた立地だと判断したため、移転を決定したのです。もう一つが1フロアで物流を機能させたかったことです。以前の大阪物流センターでは、複数階のオペレーションで、上下搬送等もあり、どうしても非効率になりがちでした。さらに、1フロアで7000坪から8000坪という広さを必要としていましたので、それらにぴったりフィットしたのがプロロジスパーク猪名川2でした。

――  1フロアで7000~8000坪クラスは当時そんなになかったのでは。

  関西には当時ほとんどなかったと記憶しています。我々の条件にベストフィットしたプロロジスパーク猪名川2にタイミングよく出会うことができました。

――  当初から賃貸形式の物流施設を目指していたのですか。

  実は、当初我々で土地を買って建設しようという話もありました。そこで、そのような土地を物色したのですが、関西の土地も高くなっており、適した土地は見つかりませんでした。さらに、単独で1フロアの平屋の物流施設を建設することは、投資対効率上難しいと判断しました。

――  プロロジスは土地を開発するところから始めていますね。

  内陸部で地盤の固いところ、7000~8000坪の1フロア、そして経済的な側面の3点がプロロジスパーク猪名川2で見事に合致したわけです。

――  山あいを開発した場所で、民家から若干離れていることから、人集めに心配されたのでは。

  確かに当初はありました。しかし、予想に反して多くの応募者に来ていただいたことでびっくりしています。聞いた話では、建設当時から近くの住民の間で、近場で働きたいということで、どのような会社が入居するのか興味があったようです。転職等も含めていろいろ考えていたとのことでした。元々、猪名川町も雇用創出ということで開発を進めてきた土地ですので、非常に協力的でした。町のホームページに募集を掲示していただけたり、面接会場の手配で役場の部屋を提供していただけるなど多方面で協力いただきました。

――  従業員の方の通勤形態は。

  車社会の地域だけに、ほとんどの方がマイカー通勤ですね。その分、駐車場も十分用意してあります。

――  従業員の構成はどのようなものでしょうか。

  平均年齢は30~40歳前後、女性の主婦の方が多いですね。10年前だとフリーアルバイトの男性の方が中心でしたが、センター内で省人化や自動化を進めることで、女性の方にも働きやすい環境ができてきました。以前のような3Kの職場という雰囲気は一切ありませんね。完全に払しょくできたものと思います。

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