急伸した物流事業に本格対応
第2回目のGLPコンシェルジュマッチング・サロンが6月30日に開催され50名の参加者が集った。テナント企業であるYAMAZEN、ティーライフ、アバハウスインターナショナルがパネルディスカッションに参加し、前回以上の盛り上がりとなった。
このうち、静岡県島田市に本社を構えているティーライフのロジスティクス事業部の金原有希課長に話を聞くことができた。ティーライフはお茶の通信販売で有名だが、自社物流を行い、他社の物流まで請け負うユニークな企業だ。
「お茶と言ってもプーアール茶や、ルイボスティーなどの健康茶を扱う会社で、通信販売の会社ですが、同時に掛川センター、袋井センター、そして名古屋センターと物流センターを構え、3PL事業や倉庫の賃貸事業等の物流事業も展開している企業です」と金原課長は自社の独自性を語る。
グループの子会社であるアペックスでは、独自に企画したシング、食品、化粧品等をテレビショッピング会社や通信販売会社へ卸事業を行っており、Lifeitではベビー用品やガーデニング用品、日用雑貨など人生におけるそれぞれのライフステージに寄り添った8種のEC店舗を運営している。さらに、ダイカイでは、自社企画した自然素材の雑貨・小物を主に中国で製造輸入し、卸売やEC通販を行っている。
その背景を金原課長は「基本的に通販の一本足打法では危険性があり、物流事業もリスクヘッジの面もあります。現在、通販事業と物流事業はその相乗効果もあり、共に成長を続けており、いい方向性だと思っています」と説明する。
通信販売会社と物流会社の二つの側面を持つ同社だけに、2024年問題にも敏感だ。同社では路線便として日本郵便、ヤマト運輸、佐川急便に運んでもらっている。今後、値上がりの動きがでてくるものとみられるが、「送料はある程度負担してもらうことを顧客に理解してもらうことが必要だと考えています。そこは、物流事業をやっているだけに、顧客にも説明しやすいと考えています」と金原課長。
ティーライフは現在日本GLPと名古屋センターの賃貸契約を結んでいるが、これは袋井センターと掛川センターが満床となり、物流事業が伸びていたことから新たに名古屋の守山に拠点を構えたわけである。
同社では、袋井と掛川から次にどの場所にセンターを構えるかを考えた時、関東、関西では需要は多いが、ライバルも多く、静岡の近くということで名古屋周辺をターゲットに据えたということだ。
同社が日本GLPと契約締結したのは、「GLPさんからタイミングよく守山(GLP名古屋守山)の施設を紹介いただき、立地的にも守山はぴったりでした。守山スマートICからも5分くらいです。周辺人口も多く、川を渡れば春日井市もあります。アクセスも良く、雇用面でも有利と判断し、入居することになりました」と金原課長は目を細める。
<パネルディスカッションでのティーライフのロジスティクス事業本部石澤浩和本部長(壇上左から2人目)>
GLPコンシェルジュについては、「期待しているのは、やはりマッチングということで、空いている倉庫を埋めるため、顧客とのネットワークが作れるということですね。今までも内覧会やイベントを通して30社以上を引き合わせてもらいました。先ほどメーカーさんともお話しましたが、通常『いちげんさんお断り』的なところが多く、条件提示までたどり着けません。その点、今回のような少人数制のマッチング・サロンではざっくばらんに話ができ、距離感が近くなったところで営業できたものと感じています。タイミング、場所、荷物の量、季節等いろいろな条件があると思いますが、マッチすればお互いWinWinですからね」と金原課長は話し、引き続きGLPコンシェルジュを利用していきたいと、期待の高さを伺わせた。
日本GLP/大阪府茨木市で2棟の「ALFALINK」20.7万m2が満床竣工