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日本GLP/トランコムと提携、3大都市圏にXDセンター構築

2019年11月20日/物流施設

日本GLPとグループ企業のモノフルは11月20日、求貨・求車サービスを提供する総合物流企業のトランコムと業務提携したと発表した。

日本GLPが所有・運営する物流施設、モノフルのテクノロジー、トランコムの求貨・求車サービスや大規模輸送ネットワークを連携させ、輸配送・配車に関する新たなソリューションを提供する。

<日本GLPの物流施設を活用したクロスドックセンターの概要図>

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具体的には、日本GLPのマルチテナント型物流施設内に、トランコムが展開する輸送マッチングサービスのクロスドック(XD)センター(積み替え拠点)を構築し、入居企業によるトラック要請への柔軟な対応を可能にするほか、トラックをチャーターするには至らない中ロット(3~12パレット程度)の荷物に対しても、安価な輸送手段を提供する。トランコム側でも、複数の企業からの荷物が集約されることでトラックの積載率向上が見込めるほか、ドライバーの長時間運行の抑制等についても効果が期待できる。

クロスドックセンターを設置するマルチテナント型物流施設は、関東・中部・関西でそれぞれ選定する。ターミナルや倉庫、流通加工拠点など複数の機能が集積した多機能型物流拠点への設置を想定しており、関東ではGLP流山や今後着工するGLP相模原を候補に挙げたほか、中部や関西でもこれらの施設のような大規模拠点を開発し、そこにトランコムを誘致する計画だ。

<モノフルの「配車プラス」とトランコムの求貨・求車サービスを連携>

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また、モノフルが11月20日から提供を開始した配車支援サービス「配車プラス」では、トランコムの輸送マッチングサービスとの連携によって、突発的な依頼や定常的に手配しているトラックでは輸送力が不足する繁忙期の需要に対しても集車支援が可能になる。

配車プラス上の配車情報はトランコムとの間でデータ連携でき、従来のように積卸地や時間などの情報を電話やFAXで伝えるのではなく、オンライン上のワンクリックで情報伝達が可能になるため、業務の効率化を実現できる。

<左からトランコムの恒川社長、日本GLPの帖佐社長、モノフルの藤岡社長>

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日本GLPの帖佐 義之社長は、「物流業界は今、ドライバーの高齢化やEC市場の拡大により大変革期を迎えている。これまで、日本GLPは120棟700万m2の物流施設を開発し、ハード面を中心に物流をサポートしてきた。今後はその先の展開として、物流施設にテクノロジーを用いたサービスを付加し、ソリューションとして提供することを見据えている。その中でも大きな課題の一つがトラックの求貨・求車に関するものだ。今回の提携によって、日本GLPの物流施設、トランコムの求貨・求車サービスおよび輸送ネットワーク、モノフルのシステムが一体となることで、また一つ物流業界を支援するための大きなサービスが誕生することになる」と3社間での業務提携による成果について言及した。

トランコムの恒川 穣社長は、「今回の提携は大変意義のあるもの。日本GLPおよびモノフルとは、未来に向けて変革していこうとする価値観や考え方など、会社同士の親和性が高いと感じた。3社の強みを持ち寄ることで、さまざまな物流課題の解決に寄与していきたい」とコメントした。

モノフルの藤岡 洋介社長は、「トランコムとは1年以上にわたってパートナーシップの具体的な内容について協議してきた。1万3000社の協力運送事業者と年間135万台の配車実績を持つトランコムとのパートナーシップによって、モノフルの目指すロジスティクス・エコシステムの構築は大きく前進する。今後も、配車プラスにおける求貨求車サービスでの連携にとどまらず、日本の物流にテクノロジーと現場の力で変革を生み出し続けていく」と述べた。

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