LNEWSは、物流・ロジスティクス・SCM分野の最新ニュースを発信しています。





国交省/コールドチェーン物流サービスで日本提案の国際規格が発行

2024年12月11日/3PL・物流企業

PR記事

国土交通省は12月11日、国際標準化機構(ISO)において、我が国が主体となって提案・開発を進めてきた企業間(BtoB)取引におけるコールドチェーン物流サービスに関する国際規格(ISO31512)が発行されたと発表した。

今後、コールドチェーン物流に関する需要が旺盛なアジア諸国をはじめ、世界各国においてこの規格の普及を図ることにより、我が国物流事業者の海外展開をより強力に支援していくとしている。

我が国は、2021年6月に閣議決定した「総合物流施策大綱(2021年度~2025年度)」において、我が国の物流事業者が高まるアジア諸国の物流需要を取り込むために、日本の高品質なコールドチェーン物流サービス等の国際標準化や普及を重要施策の一つとして位置づけ、取組を進めてきた。

2016年3月以降、「我が国物流システムの国際標準化等の推進に関する連絡検
討会」(事務局:国土交通省)において、物流事業者・業界団体・関係省庁が連携し、オールジャパン体制で標準化の検討を進めてきた。

さらに、アジア諸国との物流政策対話及びワークショップ等を活用し、各国の物流関係省庁、標準化機関等との連携を行ってきた結果、2020年5月28日には小口保冷配送サービスに関する国際規格ISO23412が、2020年6月30日に日本式の企業間コールドチェーン物流サービスに関する民間規格JSA-S1004がそれぞれ正式に発行された。

その後、2020年11月に、我が国の提案により新たな技術委員会(コールドチェーン物流に係る技術委員会:TC315)が設置され、2021年9月よりJSA-S1004を原型とした国際規格の作成が始まった。我が国は議長国としてISOでの議論を主導し、国際標準作成に向けた取組を推進してきたところ、今般実施された発行の是非を問う最終投票において全会一致で可決され、2024年12月6日にISO31512が正式発行されたもの。

規格が普及することにより、日本の物流事業者のサービス品質が適切に評価され、国際競争力が強化されるほか、日本の農林水産物・食品の輸出拡大、各国におけるコールドチェーン市場の健全な育成と拡大への寄与が期待される。国土交通省は、本規格を含めた日本式コールドチェーン物流に関する国際標準がアジア諸国をはじめとして世界各国で普及するよう、引き続きオールジャパン体制での取組を行っていくとしている。

今回発行されたISO31512は、企業間(BtoB)取引のコールドチェーン物流サービスにおいて運送事業者及び倉庫事業者が適切な温度管理を実現するための要求事項を定めている。

<ISO31512の対象範囲>
20241211kokkosyo1 - 国交省/コールドチェーン物流サービスで日本提案の国際規格が発行

<ISO31512の要求内容>
20241211kokkosyo2 - 国交省/コールドチェーン物流サービスで日本提案の国際規格が発行

2030年の貨物輸送/1か月の内、11.5日分が運べなくなる試算

関連記事

3PL・物流企業に関する最新ニュース

最新ニュース