物流最前線/物流ロボット時代をレンタルで推進

2018年07月12日 
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オリックスの物流施設とロボットで相乗効果図る

オリックスとオリックス・レンテックが物流ロボットをオリックスの物流施設で6か月間無料レンタルする取り組みは、物流施設とロボットをセットにして、最初から顧客に提案しようというものだ。これには理由がある。

「既存の倉庫にロボットを導入しようとすれば、さまざまな課題があります。棚の構成、配線、電気容量等、床荷重、床の平面性、エレベーターの利用、通路の幅等、変更せざるを得ない問題も出てきます。逆に効率性が落ちる場合もあります。新設の大型物流施設では最初から最適なロボットの動線が描けますし、最も効率的なロボット運営をめざすことができます」と松野本部長。

また、舟山主任は「オリックス不動産事業部とともに、物流施設にロボットを組み合わせて提供することで、物流現場が抱える課題解決につながると考えました。まさにオリックスグループの強みを生かした取り組みだと思います」と話す。

オリックス物流事業部では、2018年2月竣工の「蓮田ロジスティクスセンター」、2019年1月末竣工予定の蓮田IIロジスティクスセンター」、2018年8月頃竣工予定の「厚木IIロジスティクスセンター」、2019年3月末竣工予定の「松伏ロジスティクスセンター」で、ロボットレンタルサービスを絡めたリーシングを展開していく予定だ。

Tokyo Robot Lab.、Tokyo Robot Lab.2には、この2017年1月末から2018年6月末までの17か月で約600社1700名の人が訪れている。これは従来の計測器やIT機器の見学者数と比べると約4倍にもなる。さらに、見学者の人たちの特徴として「経営層の方たちの割合が非常に多いですね。経営層の方も労働力人口の減少を経営の危機ととらえて、積極的にロボット導入の検討を始めているようです」と松野氏が語るように、この動きもパソコンの出始めなど、新しい技術が浸透していく過程と似ているという。

大掛かりな設備投資をする前に、まずはレンタルで比較検討をして、本格導入までの道筋をたてたいというロボット導入を検討する顧客のニーズに応えている。

<「THOUZER」のデモ>
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<「S-CART」のデモ>
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<「MiR」のデモ>
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<マッスルスーツのデモ>
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6か月間無料レンタルする取り組みに対しては多くの問い合わせが寄せられている。そこで、ロボット見学会を、6月28日、7月5日、7月12日×2の計6回開催した。各回10名を限度に開催したもので、いずれも申し込みはすぐに埋まったという。

「この1年、ロボットを見たい、AGVを見たい、といった要望が爆発的に増えています。6月28日には17名、7月5日には23名、7月12日には27名が参加しました」と舟山主任。

見学会では、今回の取り組み概要を説明した後、実際にTokyo Robot Lab.2でAGVなどのロボットの解説とデモを実施。説明会後のアンケート調査では、参加者の関心が高かったのはやはりAGVで、導入の可能性が高いロボットとして、「THOUZER」「S-CART」「MiR」に人気が集まっていた。

また、今後物流デベロッパーに期待する付帯サービスでは、「ライフサイクルサポート(物流拠点の企画・設計から、拠点や設備の処分)までのワンストップサービス」や「倉庫内業務フロー改善に関するコンサルティング業務」、「ロボット導入に関するコンサルティング機能」などの要望が挙がった。

さらに、「実際にロボットを導入している現場を内覧したい」「いろいろなメーカーのロボットを一度に見学することができ、非常に参考になった」「実際に実機に触れることができ、製品の特性を理解しやすかった」といった感想が挙げられた。

松野本部長は「今後、人手不足がより深刻になり、ロボットが必要になってくるのは目に見えています。ロボットが必要となるタイミングで、いち早く顧客にレンタルというスキームでロボットを提供していくことが我々の使命です。マルチベンダーの強みを生かして、今後はさらにいろいろなメーカーのAGVを動かせるようなマルチプラットフォームを作っていきたいと思っています。そのための施設も東京だけでなく、西日本エリアなどにもロボットを体感できる場を提供していきたいと考えています」と述べた。

急ピッチで進む物流現場のロボット導入の動き。参加者の熱心なまなざしから、パソコン同様にロボット導入が当たり前になる日も近いのかもしれない。

<Tokyo Robot Labに展示中のエーラボ製の女性型アンドロイド「未来まどか」>
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■オリックス・レンテック
http://www.orixrentec.jp/roboren/

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