物流最前線 DeNAの挑戦・交通事故のリスクをAI×IoTで削減

2019年08月26日 
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物流事業者と共に交通事故のない健全な社会を目指す

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―― ドライブチャートの普及によって目指す未来とは。

川上  やはり、「事故なき社会」を目指さないといけないなと思っています。今はドライブチャートを通じてドライバーの運転行動を変えることに取り組んでいますが、ドライバーの運転行動を変えること以外にも、無事故社会に向けたアプローチが必要だと考えています。

―― 具体的には。

川上  例えば、ドライブチャートで取得したデータを自治体に提供し、交通事故が起こりやすい交差点を事故のない交差点に改善していくといった取り組みが考えられます。あとは、我々の知見が貯まっていけば、何かしらのノウハウを自動運転などにフィードバックしていけるので、時代やテクノロジー、環境が変わっていく中で、そこに合わせた形で事故の削減に取り組んでいきたいと思っています。

―― オートモーティブ事業本部では「この国の旧態依然とした交通をインターネットとAIで仕組みそのものからアップデートしていく」というビジョンを掲げています。

川上  はい、交通事故一つとってもさまざまな要因があり、これまでは歴史の中でそれらの要因を一つ一つ改善して積み重ねてきました。ですが、AIやインターネットの登場でテクノロジーが一気に進化し、今までの流れでは実現できなかったことが新たにできるようになった。そこで、これらの技術を活用して従来には無い革新的なサービスを提供していこうという意味合いがこのビジョンには込められています。これは、今後事業を進めていく上でも変わらずに持ち続けていく使命だと思っています。

―― LNEWSの読者へメッセージを。

川上  物流業界については、配送の小口多頻度化をはじめとしたサービスの変化に加えて、慢性的な人手不足によって、どこも厳しい経営環境にあると認識しています。そのような中で、交通事故は一度起こっただけでも企業の経営を左右する程に重大なリスクです。

ドライブチャートは、交通事故をなくすことによる経済的・時間的損失の低減や、事故削減に向けた取り組みの効率化に寄与するものです。効率化で生まれた時間やコストを事故削減への取り組みに投じることで、さらにもう一段レベルの高い取り組みが実現できると思っています。物流事業者さんとは、ドライブチャートを通じて一緒に交通事故の削減に取り組んでいき、共に事故のない健全な社会の実現を目指していきたいです。

―― 川上さんにとってアイデアの原点は。

川上  車に乗るのが好きというのもありますけど、家に小さい子どもがいるので、ドライブチャートについては小さな子供が急に飛び出しても止まれるようなサービスを開発しようというのが常に頭の中にありましたね。子どもは今3歳でやんちゃな盛りなので、いつ飛び出してもおかしくないなと(笑)。最近、子どもが巻き込まれる悲惨な交通事故のニュースが多いですけど、事業を通じて少しでもそういったことが減るように貢献していきたいと思っています。

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■プロフィール
川上 裕幸(かわかみ ひろゆき)
ディー・エヌ・エー オートモーティブ事業本部 スマートドライビング部 部長

生年月日:1978年9月1日

2003年から外資系半導体メーカーで組み込みソフトウェア開発や技術営業を担当。2007年から携帯電話メーカーで携帯電話やスマートフォン開発を担当。
2011年DeNA入社。Mobageのプラットフォームやライブ配信サービス開発担当を経て、2017年6月より「DRIVE CHART」の事業責任者として開発を開始。

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