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リンクス/AGVナビの第4世代Navitec社のNFNの優位性を解説

2020年07月02日/IT・機器

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リンクスは7月2日、AGVナビの第4世代と呼ばれるNavitec社のNFN(ナチュラルフィーチャ・ナビゲーション)をデモを絡めて解説した。

<様々なAGV誘導方式>
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技術商社であるリンクスは2020年3月よりNavitec Systems社の国内総代理店として、AGVナビゲーションソフトウェア「Navitrol」およびフリートコントロール・ソフトウェア「Navithor」の正式販売を開始している。

<リンクスの村上慶社長>
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リンクスの村上慶社長は「AGV(無人自動搬送車両)の利用が欧米を含め非常に高まっている。日本でも同様に需要が増しているAGVだが、欧米に比べてその自動運転の方式は遅れている。第1世代が磁気テープ、第2世代がQRコード、第3世代が反射板を利用しての方式だったが、これからはもっと簡単で素早く正確な第4世代のNFNが主流になる。日本に導入されているAGVでは第3世代までの自動運転方式が約9割、欧米ではすでに第4世代が5割を占めている。今後、日本の物流倉庫にも、AGVメーカーを通じてNavitec社のNFNを普及させていきたい。2027年までに10億円の販売目標を立てている」と述べた。

NFNとは、周辺環境の自然な特徴をもとに自己位置を推定するもので、反射板も磁気テープもQRコードもいらない。従来のAGVは、事前に床や壁に誘導体を設置するなど環境を十分に整える必要があり、運用方式やメンテナンスにも注意が必要。もし環境整備が不十分だと、しばしば搬送トラブルが発生する。

また、製造工程のレイアウト変更や工程追加の度に工事が必要になるといった課題もある。このため、近年は誘導体を設置せずにLiDARセンサやカメラ等で周囲環境をスキャンし、自己位置推定しながら走行するNFN(ナチュラルフィーチャ・ナビゲーション)方式による自律走行型AGVのニーズが高まっているわけだ。

<海外事例の紹介、車体そのものもAGVで移動>
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<室内デモの様子>
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<障害物も感知して避け、また元の進路に戻る>
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<自己位置推定に必要な壁情報量の比較>
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海外事例解説では、リンクスの小山早俊ナビテックプロダクトマネージャーが、トルコの家電メーカーやドイツ・BMWのパーツセンターでの実例をビデオで解説。その後、室内でのデモに移り、NFNを搭載したAGVで室内の環境を認識し、所定の位置に止めたり、障害物への対応、人間への対応等と様々にパターンを変えてデモ。停止位置の精度はプラスマイナス1㎝、自己位置推定では世界一と謳っている。

なお、Navitec社は、本社をフィンランドのエスポーに構え、無人搬送車両の自動運転技術において20年以上の実績を持つリーディングカンパニーだ。元々、鉱山内での無人自動搬送を手掛けていた企業で、磁気テープも反射板も役に立たない過酷な条件下で技術を培ってきたという。

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