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経産省等/持続可能な物流実現へ、より実効性ある措置を検討

2023年01月17日/3PL・物流企業

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国土交通省及び経済産業省、農林水産省は共催で、1月17日に第5回「持続可能な物流の実現に向けた検討会」を開催、中間とりまとめ案を示した。

<第5回「持続可能な物流の実現に向けた検討会」の様子>
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「物流の2024年問題」や脱炭素化への対応が求められるなか、同検討会では持続可能な物流の実現に向け事業者へのヒアリングや行政、有識者らが課題解決への論点整理等を行ってきた。5回目の開催となる同日の検討会では、物流プラットフォーマー等4社(Hacobu、セイノー情報サービス、CBcloud、traevo)が事業者発表を行い、中間とりまとめ案が事務局によって示された。

<検討会の様子>
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案では、まず拘束時間の上限を原則3300時間とした際に、荷待ち時間減少等の対策を行わなかった場合に不足する輸送能力について、2019年の貨物輸送量等と比較して、輸送能力の14.2%(営業用トラックの輸送トン数換算で 4.0億トン相当)が不足する(NX総研試算)ことを明記。また、不足する輸送能力を発荷主別・地域別で試算した際の影響については、発荷主別では「農業・水産品出荷団体」、「特積み」において、地域別では中国地方や九州地方、関東地方において、輸送能力が特に不足することが見込まれるとした。

<トラックドライバーの年間拘束時間を3300 時間にする際に不足する輸送能力の試算値(第3回検討会 NX総合研究所資料)>
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さらにドライバーの減少の影響も加味して2030年度の物流需給ギャップについて試算した場合、輸送能力の 34.1%(営業用トラックの輸送トン数換算で 9.4億トン相当)が不足する可能性がある。こうした影響が懸念されるなか、「荷待ち時間や荷役時間の削減をはじめとする物流生産性向上の取組、労働環境改善を通じた担い手確保の取組み、モーダルシフト等によりトラック輸送量を減らす取組を進めていくことが急務である」との方向性を示した。

<物流の各プロセス(取引関係・モノの流れ)における課題(第3回検討会 事務局資料)>
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一方、こうした危機的状況に対する荷主企業や消費者の理解の醸成は不十分であり、その要因となる物流プロセスの課題(非効率な商慣習・構造是正、取引の適正化、着荷主の協力の重要性)について図で示すとともに、物流標準化・効率化(省力化・省エネ化・脱炭素化)における課題についても「トラックの積載率は4割未満となっており、共同輸配送の帰り荷の確保等による積載率の向上図る取組が必要」とした。

これらの課題を踏まえた政策の方向性について、「物流が抱える諸課題の解決のために、政府においては、事業者が取り組むべき事項について、多くのガイドライン等を策定してきているものの依然解決されておらず、2024年を前に諸課題が先鋭化・鮮明化している状況となっている。そのため、ガイドライン等についてインセンティブ等を打ち出して有効に機能するようにするとともに、類似の法令等を参考に、規制的措置等、より実効性のある措置も検討すべき」とし、その検討にあたっては、「物流事業者が提供価値に応じた適正対価を収受するとともに、物流事業者・荷主企業・消費者が『三方良し』となる社会を目指すものとし、最終とりまとめに向け、KPIを含めたイメージを示す」とした。

具体的には、荷主企業や消費者の意識改革や、物流プロセスの課題解決に向けて、「待機時間、荷役時間等の労働時間削減に資する措置及び納品回数の減少、リードタイム延長等物流の平準化を図る措置」「契約条件の明確化、多重下請構造の是正等の運賃の適正収受に資する措置」「物流コスト可視化」「貨物自動車運送事業法に基づく荷主への働きかけ等及び標準的な運賃に係る延長等所要の対応の検討」の4項目が盛り込まれた。

また、物流標準化・効率化(省力化・省エネ化・脱炭素化)の推進に向けた環境整備として、デジタル技術を活用した共同輸配送・帰り荷確保等の検討や、中継輸送等物流拠点ネットワークの形成等に対する支援についても検討する。

<意見交換の様子>
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その後の意見交換では、「頑張っている企業をいかに評価するか、制度的なことをどう組み込んでいくかが今後のポイント」「物流費は消費者にとって気づきにくい状況にある。意識改革だけでなく、行動変容につなげる措置を盛り込んでほしい」等の声があった。

なお、今後の検討にあたっては、中間とりまとめをもとに事務局において講ずべき措置や施策の具体化を進める。この際、企業規模や輸送物資の特性等により物流実務が大きく異なっていることから、荷主業界団体・有識者等へヒアリングを行い、措置・施策をより精緻化していく。最終とりまとめは2023年5~6月となる予定。

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