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ミシュラン/戦略的変革、タイヤ市場の進化と工場の変革発表

2023年04月24日/SCM・経営

ミシュランは4月13日、イタリアのクネオ工場で「インターナショナル・メディア・デー」を4月13日に開催し、2つの戦略的変革:タイヤ市場の進化と工場の変革を発表した。

<クネオ工場、ミシュラングループの西ヨーロッパで最大かつ最も先進的な乗用車タイヤの生産拠点>
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タイヤ市場の進化については、車両の重量化で、タイヤは大口径化しています。気候変動と資源不足において、この傾向は消費量とCO2排出量に直接影響を及ぼす。

ミシュランはこのパラドックスに技術で対応する。転がり抵抗の低減により、タイヤのライフサイクル全体で2021年には34億リットルの燃料を節約し、2010年比で870万トンのCO2排出を抑制した。ミシュランは2030年までに、エネルギー効率をさらに10%改善するための取り組みを継続する。

また、ヨーロッパで長い間消費者に敬遠されていたオールシーズンタイヤが、ここ数年で3倍もの販売数を記録し目覚ましい成功を収めている。このタイヤは特にミシュランが開発した技術的革新により、その使いやすさと卓越した性能が評価されている。この市場では、「気候変動と予測不可能な雪天」「ヨーロッパにおける規制の変更」「タイヤ交換が不要という消費者メリット」「車両フリートとリースの発展」を理由に挙げ、今後5年間で11%以上の成長を見込んでいる。

さらに、 電気自動車の発展を挙げている。電気自動車がタイヤに求める「加速・減速時のトルク増に対応する長寿命」「自律性のための低転がり抵抗
・大容量バッテリー搭載による高荷重指数」「騒音低減、電気自動車のノイズの70%は、エンジンではなく走行から発生」の4つの性能は、内燃機関車よりはるかに厳しくなることが予想される。

生産拠点の変革では、人・利益・地球の「三方よし」を目指すミシュランは、生産拠点である工場においても徹底的な改革に取り組んでいる。「人の改革」では、リーダーシップモデルに基づき権限を委譲することで、大きな成果を上げている。画期的な経営革新による15年間の大きな変化は財務体質を強固にした。専門職を魅力ある職種とし、組合組織や従業員と連携することで、質の高い社会的対話を継続している。今後10年間でさらなる強化を目指す。

「技術の革新」では、デジタル化と人工知能の活用で業界を変革している。コラボレーション環境で再利用するために過去5年間のデータを保存。ロボットと人工知能を組み合わせたインダストリー 4.0 は、変革の規模を10倍に拡大し生産の品質と柔軟性を引き上げ、従業員の労働条件とスキル向上に繋がっている。これらのイノベーションにより約6000万ユーロの年間利益を達成した。

そして「環境への配慮」では、生産拠点の環境への影響を2005年から2019年で半減させた。グリーンエネルギーへの移行など取り組みをさらに加速し、2010年から2030年でCO2排出量を50%削減する中間目標とともに、2050 年までにCO2排出量正味ゼロを目指す。CO2のみならず水の消費量を2030 年までに30%以上削減するコミットメントも出している。

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