SGホールディングスは4月30日、決算発表に基づく「2024年3月期決算説明会」を開催した。
出席したのは同社川中子 勝浩取締役と高橋 聡執行役員。
川中子取締役が「2024年3月期 決算概要」、「2025年3月期 業績予想」、「中期経営計画の進捗」について説明。
2024年3月期の決算が減収減益に終わったことについて、「デリバリー事業では、実質賃金の減少などの影響により、宅配便の取扱個数は弱含みで推移。一方で、平均単価は小型荷物の割合増加等による下押し要因があるものの、適正運賃収受の取組みにより上昇。ロジスティクス事業では、物価上昇による金融引き締めなどを背景とした経済成長の鈍化懸念等は継続しており、海上・航空貨物の取扱量は減少。運賃は一部では上昇も、全体としては底這い状況が継続。これらにより、2024年3月期の連結業績は、前期を下回ったものの、業績予想並みで着地」と説明した。
デリバリー事業では当初の想定では、22年秋から減少が続いていた個数だが、23年秋ごろには回復するとみていた予測が外れたもの。インフレの中、実質賃金が思ったほど上がらず、家計消費支出の弱まり等が要因としている。また、ロジスティクス事業では、国際輸送取扱い減少の継続、運賃水準停滞による業績下振れでエクスボランカ社の業績が想定以上に悪化したことが要因としている。
2025年3月期の宅配便の見通しでは、一定の需要回復見込み、適正運賃収受で増収を図るが、2024年問題対応等によるコスト増があり、横ばいに推移するとみている。エクスボランカ社については、経営の自由度を高めるため非上場化を決定、国際輸送取扱い拡大、コスト見直し等による業績回復を目指す。2025年3月期は全体としては増収増益の見通しを立てている。宅配便では1000万個のプラスを予測している。
なお、置き配については、以前から荷主との交渉の中で行っているとし、今後もそれぞれのケースで展開する。全体的な置き配については検討中としている。
また、2024年問題での荷待ち時間、中継輸送について川中子取締役は「幹線輸送については、中継拠点を拡大・大型化する方針で、東京~大阪間では浜松の拠点を大型化。さらに関西の尼崎や東京・江東区にも拠点を新設する予定。その他の地域にも計画中で、ネットワークの拡大充実で対応する」と話した。