安田倉庫とJA三井リースの戦略事業子会社JA三井エナジーソリューションズ、農林中央金庫及びアイ・グリッド・ソリューションズが共同で出資するサーキュラーグリーンエナジーは、余剰電力循環型太陽光PPAサービス契約を締結し、安田倉庫九州営業所の屋根に設置した自家消費型太陽光発電設備の稼働を開始したと発表した。
これまで物流施設は、広大な屋根面積がある一方で電力使用量が少ないため、屋根全面に自家消費型太陽光発電設備を導入すると余剰電力が発生し、発電した再エネ電力を有効活用できないことが課題だった。
サーキュラーグリーンエナジーの提供する余剰電力循環型太陽光PPAでは、アイ・グリッド独自の余剰電力予測AIを活用し、余剰電力はアイ・グリッドが買い取り、他の電力利用者へ供給する。電力使用量が少ない物流施設であっても、屋根のスペースを最大限発電に活用することで自家消費量が増加し、再エネ比率の最大化を可能にすることから、今回の導入に至った。
この取組みによる電力供給は年間約56万6000kWhとなり、このうち約33万9000kWhを安田倉庫九州営業所で自家消費し、余剰電力約22万7000kWhをアイ・グリッドから他の電力利用者に供給される。安田倉庫はこれにより同営業所の消費電力全体の約41%に相当する電力を再生可能エネルギーに切り替えることとなり、CO2排出量を年間約15万7000kg削減する見込み。
また、余剰電力分の約22万7000kWhはCO2フリー電力として他の利用者に供給することで、国内全体の再生可能エネルギーの普及(CO2排出量年間約10万5000kg削減)につなげていくとしている。
安田倉庫グループは、持続可能な社会の実現のために「低炭素・循環型社会への貢献」を重要課題(マテリアリティ)の一つに位置づけ、2030年までにグループのCO2排出量を2022年度比で30%削減することを目標としている。この目標に向けた具体的な施策として、これまでに自家消費型太陽光発電設備やオフサイトPPAなど再生可能エネルギーを積極的に活用してきたが、余剰電力循環型太陽光PPAの導入は初の取組みとなる。
イー・ロジット/国内初の導入成功、新型WMSを導入・稼働開始