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米中海上コンテナ輸送/中国発が回復基調も米国発は減少続く

2020年05月12日/調査・統計

デカルト・データマインは5月11日、アジア発米国向け(往航)4月分と、米国発アジア向け(復航)3月分の海上コンテナ輸送量(TEU)実績を発表した。

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それによると、4月のアジア主要10か国・地域発米国向け(往航)は92万7000TEU(前年比0.7%減)となった。

国別実績の1位は中国発(シェア54%)で、15か月連続マイナスながらも、2月に21%、3月に36%と続いた2桁減少が、4月は8.1%減にまで縮小した。

中国発を港湾別にみると塩田発が10.5%、上海発が12%、寧波発 が0.6%、青島発が0.2%とそれぞれ減少、厦門発は0.2%の微増しており、5大港湾合計(シェア9割)前年比は7.3%減と各港で前月の減少幅が縮小している。

以下、2位は韓国発(シェア12.3%)で、自国分の伸びにより12.9%増。3位のベトナム発(シェア7.1%)は33%増で17か月連続プラスに。

4位の台湾発(シェア7%)は5%増、5位のシンガポール発(シェア5%)は8.2%増で16か月連続プラス、6位の香港発(シェア3.7%)は9.1%減で14か月連続マイナスとなった。

日本発(シェア3.3%)は7位で6.9%減だった。

主要品目(HS2ケタ)の動きを荷受地ベースで見ると、中国発の主力品目である家具類(HS94)の中国発が23.8%減に対して、ベトナムなど中国以外の東南アジア8か国・地域発合計では30.5%増に。

同様に機械類(HS84)や電子電機(HS 85)、プラスチック(HS39)、鉄鋼(HS73)、自動車関連(HS87)、アパレル(HS61)、履物(HS64)も中国発が減少、東南アジア8か国が増加と、アジアシフトの傾向が続いている。

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一方、米国発アジア主要10か国・地域向け(復航)の3月分は、49万TEU(前年比16.4%減)となった。

1位の中国向け (シェア26%)は25.6%減、2位の日本向け(シェア15%)は1.2%減、3位の韓国向け(シェア13%)は16%減。

以下、4位の台湾向け(シェア9.4%)は17.9%減、5位のインド向け(シェア8.6%)は25.5%減、6位のベトナム向け(シェア8.6%)は10.3%減 、7位のインドネシア向け(シェア6.2%)は30.6%減と、いずれも減少している。

アジア向け10品目の中で増加は牧草/大豆(2.3%増)、調整飼料(3.9%増)、肉類(32.7%増)の3品目だった。

なお、米国発アジア主要10か国・地域向け(復航)については、4月3週分までの速報値も発表しているが、前年比27%減と3月分から減少幅が10ポイント拡大しており、新型コロナウイルスの影響を受けたとみられる。

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