栗山米菓(くりやまべいか)は7月28日、物流改革の成果について、新潟県の本社とオンラインで会見を行った。
栗山米菓は「ばかうけ」などを展開する米菓メーカー。新潟県内に3つの工場を構え、物流は丸紅ロジスティクスに委託している。
物流の2024年問題を背景に、2023年11月から現場と協議しながら物流改革を推進し、パレット化の推進や荷待ち荷役時間等の削減、賞味期限表示の「年月表示」への移行などを進めてきた。
会見では、栗山大河社長が「会社の資産である商品ブランドと社員(人)の持続的な成長を考えるなかで、2024年問題で商品を届けられないリスクが顕在化していることを知った。2024年問題はメーカーが主体的に取り組んでいかないと解決しない」と、取組みの背景を語った。
新潟県内の菓子業界でも対策を講じる会議体が発足しており、栗山米菓も参画。業界としての方向性を共有しつつ、自社の改善施策に取り組んできた。
現場改善を担ったのは 物流管理部の阿部真也部長。2023年、経産省・農水省・国交省により策定された物流効率化ガイドラインに沿って「荷待ち・荷役作業等時間2時間以内ル-ル」への準拠を目指した。
<平均滞在時間の推移>
着手したのは出発地となる新潟倉庫での荷待ち・荷役時間を1時間以内にすること。これまでトラックにドライバーが「バラ積み」し、約3時間かかっていた作業を、丸紅ロジスティクスと連携し、「バース」予約システムの導入やパレット化による積載効率の向上、積み込み補助員の配置などにより約1時間に短縮した。
<パレット化したトラックの荷台>
パレット化に合わせて生産面も見直した。トラックに積載するうえで、できるだけ空きスペースがないよう商品ガイドラインを策定し、幹線便でのパレット化率は60%(2025年5月時点)まで到達。「残りの商品については生産ラインまで及ぶ変更があるが、段階的にパレット輸送へ移行し80%を目指したい」(阿部部長)という。
自社パレットからレンタルパレットへの切り替えも実施しており、得意先にもパレット単位での発注を依頼するなど、さらなる効率化に取り組む。近隣の同業者と、パレット単位で新潟から関東圏へ共同配送する事業モデルの構築も進めている。
「商品では競合だが、物流の面では協力。配送の省力化をしていかないと運んでもらえない時代になる」と阿部部長。「こうした(物流改善への)取り組みは会社としてのブランドイメージ価値向上にもつながる」と栗山社長は経営面から取組みを後押しする。
栗山米菓では賞味期限の「年月日表示」から「年月表示」への移行にも取り組んでいる。目的は社会課題となっているフードロスに加え、倉庫・流通段階の作業軽減、積込み時のピッキング時間を短縮すること。現在34品目で実施しており、今期中に10品目拡大するという。
今後、ドライバーの高齢化や労働力不足はさらに進むことが予想される。「ドライバーのなり手がいないのは、仕事がきついわりに収入が少ないという現状。喜んで運んでいただけるメーカーを目指して取組みを継続していきたい」と阿部部長。地域メーカーとの共同配送など連携も強化していく方針だ。
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